3話   まりものまりちゃん 黄色のきぃちゃん










まって・・・
まってまってまって・・・;




周りどこ見ても木・木・木・・・
上を見上げれば青い空
下を見れば当然地面・・・
ただ日頃俺たちが踏んでるようなコンクリの地面ではなく茶色い土の地面だ






・・・・・・

・・・・・・ぞくに言えば森・・・・・・

ぞくに言わなくとも・・・森






なんていうありきたりな展開!
どうみても回りは人っ子一人いない森!!
どうしろってんだ俺に!!





『落ち着け・・・』





頭を抱えて唸っていると自称神の声が聞こえた




・・・どこ?
どこにいるんだ自称神!!




『こらぁぁ!!お前どこ探してるんだ!!;そんな雑草や、土の中にいるわけがないだろう!!!』




地面に手をつき犬のようにがさがさと土やら草やらをあさっている俺に自称神が怒鳴る




だってお前ちっせーじゃん
どこにいるかわかんねぇし
だからこうしていそうな所をだな・・・
てか・・・
本当どこだお前、ちょっと体育館裏まで面かせや
聞いてねぇぞ戦国時代なんてよぉ





『お前神に向かって・・・』

「自称じゃねぇか!!神様じゃなくて実は髪なんじゃねぇか!?このまりも!!!」





俺は剣道とか柔道とか空手とかやってなかったんですよ!!
同じ道でも書道くらいしか小さい頃してなかったんですよ
そしてそれですら3ヶ月も続かなかったんですよ(墨汁ひっくり返してと遊んでいたら追い出された)
そんな俺がどうやって戦国時代・・・
・・・狽セぁ!!!;





『・・・要するに何がいいてぇ・・・』

「・・・すんません、多少なりともヒントでも青い猫型ロボットでも、むしろそのポケットだけでもいいから下さい」





・・・な、なんか体にビカーって衝撃がきた
何これ!?髪が臭い!!
ぎゃぁぁぁ焦げてるぅぅぅ!!;;





『全然多少じゃねぇじゃねぇか!!』





どうやら怒った髪・・・いやいや自称神が雷かなんかを落としたらしい
いや、むしろ焼いた??
なんてことするんだ俺のきゅぅてぃくるな髪に・・・(ぐすん)
・・・いや、冗談だけど女子ではあるまいし・・・
坊主にさえならなければ髪はどうでもいいよ





『・・・アフロにしてやろうか』

「謹んで遠慮させていただきます」




それは嫌;
遠慮どころの騒ぎじゃねぇ;;





・・・・・・
わかった御免
かなり怒ってるんだなおまえ・・・心の中読めるんだもんな・・・
・・・・・・



ちょ、まってこの自称神と話してると話が進まない!!
しかも自称神の姿見えないし!!





『お前のせいだ!!俺はお前の脳に直に話しかけているだけでその場にいるわけではない!これからは黙って聞け!!お前が弱いのは承知のうえだ』


・・・・・・むぅ


『だが、さっきも言ったように問題を起こす者たちはほとんどが俺のような状態となっている、ほぼお前は安全だ』


・・・・・・なる・・・


『問題をこれから起こしそうな者もその姿になるのが恐ろしく何も問題を起こさないようにしている』


・・・・・しつもーん・・・


『なんだ?』


・・・心読めるなら黙ってるの意味ないじゃん・・・てか、そのまりもは偉い武将さんなんだろ?そいつらってさぁ、まりもに変えられなかった奴らに殺されたりはしないのか?


『俺のような姿になったものは死なないようになっているし、一定の人物意外触れることが出来ん、だから皆生きている』


・・・へぇ・・・なんとまぁ都合がいい・・・てか・・・そんなに人数いるの?;;


『問題起こした武将も兵も全員だ』









・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・









それすげぇ量じゃねぇ・・・?
てか、この時代って戦とかは普通なはずじゃ・・・
んじゃ問題って・・・何?




『いや、俺がただたんに争いが好きじゃねぇだけ、あいつら戦やりすぎだっての、まぁとりあえずまずは誰でもいい見つけな』

「え、ちょ、ふっざけんなよ;」



確かに争いは俺だって嫌だけどそれ、ただの自己中じゃん!
普通神ってのはそういうのに手を出したりしないと思うんだよな俺;
あ、神っていっても自称で、今はまりもか・・・(きっと階級みたいなのがあって低いんだろうな)




・・・
あの・・・せめてその武将のまりもに近い所に落としてほしいんだけど・・・;;
こんな森の中いるはずがないじゃねぇか!!;
いるとしても探すの大変すぎる・・・




『ちなみにこの日の本の国ほぼ全部だからな・・・?』

「・・・・・・」




・・・ごめん
ちょっと助けるの遅くなる・・・へたすりゃ5・6年超えちまうかも
俺そんなにお前と口利けねぇのやだよぉ・・・





『あ、すまんタイムリミット』

「はい?」

『俺暫く休憩、武将のまりも見つけたら言いな』




ちょ、ちょっとぉぉぉぉ?;;




『んじゃぁなぁ〜』




デジャブ!!
自称神の声はそこでぷっつりと途切れまったく聞こえなくなった
んじゃぁなぁ〜じゃないよ;
同じような去り方してるんじゃねぇ!!;


俺は誰もいない森の中、それは大きな溜め息をついた




「はぁぁぁぁ・・・とりあえず・・・前に進もう・・・」




進まなきゃ何も始まらないし
でもあれだ・・・自称神じゃなくて、もうまりもでいいよ
まりものまりちゃんと呼ぶことにしよう・・・



森の中、獣道をとりあえずひたすら前進する



しかし・・・まりちゃん・・・
せめてここが俺がすんでる日本でいう何県かくらいおしえてくれ・・・










そういえば・・・俺・・・



よく知ってる以前に




BASARAはがやっているのを横で見ていただけで・・・





武将も何も・・・






俺、が使ってたちょーそかべっていう長い名前の人しか知らないんだけど
アニキーな人しかしらないんだけど
それ以外の人は姉貴の持ってた同人誌でしかしらないんだけど!!!
しかも名前も姿も曖昧
も、もしかしてやばい・・・?
俺かなりやばい??










・・・・・・・・・・・・・・










ーーーー;;;;(涙)」

「キキィ!!」








と、親友に助けを求める俺の絶叫の中
ひょいと木々の間から飛び出てきたのは一匹の・・・




「猿?」

「キ?」




おぉう・・・こんなに間近にお猿・・・
初体験・・・っ

お猿は俺を見つめてきょとんとしている
てか、ーって呼んで出てきた
おまけにキキィって返事までして
もしかしてこいつの名前・・・?

そんな事を考えながら固まってる俺によじ登り
なにやら毛づくろいを始めだした




・・・・か・・・・
かわいいぃぃぃぃぃぃ〜〜〜〜〜〜〜っ!!!
何これ、何これ!
ちょー可愛いんだけど!!




俺はお猿をぎゅぅぅっと抱きしめた
そのお猿はびくりと俺の腕から逃げ出そうとじたばたしていたが
ごめんな、ちょっとだけ
ちょぉぉぉっとだけ寂しかったんだよ俺
この森何気に暗いし、時々獣の鳴き声するし
心細かったわけよ・・・
だからもう少しだけこうさせておくれお猿・・・
・・・・・・・あれ?






じぃ〜〜〜〜〜〜っ






「・・・・・・」

「・・・・・・」




お、お猿に何かついてる
クリーム色のような・・・黄色のもふもふ
それは、お猿の頭に乗っかってこっちをじっと見ている




・・・ま、まりも・・・まりもだ・・・




でもまりちゃんとは違うんだ
なんかね、色は赤くないし、このこはてっぺんに羽みたいなのがちょんってついてて
そんでほっぺた辺りがほんのちょっぴりピンク色・・・
極めつけは俺を見つめるつぶらな瞳・・・











あぁ・・・


是非・・・







ストラップにして携帯にくっつけたい!!









手を伸ばした俺にきぃちゃんはびくっとする
あ、黄色だからきぃちゃんね
くぅちゃんでもいいけど
クリーム色よりも黄色って感じだから
・・・ネーミングセンスは(以下略)




「・・・平気だぞー怖くないから・・・」

「・・・・・・」




きぃちゃんは丸いふわふわの体を揺らしおびえた目をしてビクビクしている


そうだよな
こんな大きい見ず知らずの俺が手伸ばしてきたら怖いよな・・・
伸ばした手を引っ込め手のひらを上に向けそっと差し出した
そしてそのままにらめっこに突入
自分からのってきてくれるまでまってみる




「・・・・・・」

「・・・・・・」




きぃちゃんは暫く俺をじぃっとみて
ぴょこんと俺の手のひらにのってきてくれた・・・
お猿さんは俺がきぃちゃんに害を与えないかどうか見守っている
何もしないよ・・・?
きぃちゃんに頬をすりよせそのふわふわを堪能した
きぃちゃんはびくっとしつつも目をつむり大人しくしている




「あぁ・・・どうしよ可愛い・・・」




あまりの可愛さにぽつりと呟くと




「・・・あんた・・・」




・・・・・・?
なんか声がした・・・
驚いたような男の人の声
もちろん俺の声じゃない

きょろきょろと辺りを見る
・・・・・




「狽ヘ・・・まさかこのお猿が!!?」




バッという音がしそうなほどの勢いでお猿を振り向いたが
お猿はきょとんとしている




「ちがうちがうー、こっちこっち!」




よくよく聞いてみると
男の声は俺の手から発せられてる気がする・・・






・・・・・・・・






「きぃちゃん?」

「誰だきぃちゃんて;」








・・・・・・・・






あっら・・・男らしい声・・・!;






























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どうでもいい舞台裏

慶:・・・まさか・・・;

兄:(目線反らし)

慶:俺・・・ま、まりも・・・?;;;

兄:(明後日の方向見つめ)いい天気だなぁ・・・

政:HA!!きぃちゃん・・・きぃちゃんねぇ・・・

佐:こりゃまた可愛らしいねぇ風来坊

幸:慶次殿可愛いでござるっ!!

親:まりもってよりも黄色だからひよこじゃねぇか?

慶:よしてくれよ!!;まりもでもひよこでもいやだよ!!;

兄:まぁいいじゃないか・・・

慶:いーやーだ!しかもまたの名前変換でてないだろ!

兄:あ”;;

親:しかも二人出るとかいってたが・・・

佐:出てきたのはまだ名乗ってもいない風来坊と

幸:元親殿の名前だけでござる

兄:・・・(逃走)

「「「逃がすかこらぁぁぁ!!!」」」

佐:やれやれ・・・こんな夢らしからぬ夢だけどみてくれてありがとうねvちゃん

慶:佐助ぇ・・・代わらないか・・・?

佐:俺様もまりもは嫌vいいじゃない、一番乗りに登場したんだから

慶:・・・まりもだけどな・・・・;









2008 2/28