13話 人を信じる事って大切な事だと想うんだ
「ごめん・・・」
ぴょんぴょんと飛び跳ねながら戻った俺にはびっくりしている
でも、檻から手を伸ばし大丈夫?と
俺の背中を指で摩ってくれた
そんなに俺ははぁはぁ、と息を整えながら謝る
はそれに首を傾げ、何で謝るの?と、聞いてきた
・・・だってよ・・・
「うちの梵が・・・こんな酷いこと」
むぅっとなりながら話す
は俺の話の内容を眉を下げ悲しそうに聞いていたが
風来坊のことを言うとその顔が酷く歪んだ
「どうしよ・・・俺のせいで・・・慶次・・・」
そう呟き大きめの目がじわっと潤む
それを見て慌てて大丈夫だ!!と叫ぶ
今にも泣き出しそうなをなんとかなだめ
俺もどうすりゃいいか考える
どうしよどうしよ・・・
を出してやりたくても鍵はこじゅがもってるし
言ってもあの状態じゃ絶対鍵渡してくれないだろうし・・・
「くそ・・・せめて人型だったら風来坊助ける事くらい出来るんだが・・・」
戻れれば、なんとか小十郎からぶんどってダッシュで逃げることくらいできる
だけど今だとぴょこぴょこ跳べるくらいしかないし・・・
さっきの距離だけですでにへとへとだし・・・;;
だぁぁっもう!!;;俺ってば無力すぎるのにもほどがあるぜ;
頭抱えて悩んでいたらひょいっとが檻ごしに俺を持ち上げた
「ん?」
「成実さんは、慶次を助けてくれるんですか・・・?」
「え、あ、あぁ・・・元に戻ればなんとかそれくらいならなんとか出来る・・・」
真剣なの視線を受け止めたじたじしながらも答える
だいたい風来坊は嫌いじゃないしな、俺
前は鍛錬付き合ってもらったり、冬には梵を無理矢理混ぜて雪合戦してあそんだくらいだ
だから、助けれるなら助けてぇ
そういうとはなにやら筆みたいなものを取り出した
「え、な、何するの?;」
「俺を信じてくれますか・・・?;」
眉を下げ悲しそうに俺にそう言う
ちょ・・・
「俺、お前の事疑ってないぞ!?;そりゃ、始めは半信半疑だったけど!」
俺は自分の目を信じる
今のこじゅや梵の目は信用できないもん
そう俺が慌てて告げるとブラットは嬉しそうに微笑み
慶次をお願いします、と俺に一言言い
「ちょっとくすぐったいかもしれないけど我慢してくださいね・・・?」
俺の手の平に字を書いた
「離せって独眼竜・・・!」
縛られた縄が腹や腕に食い込んで結構きつい
じたばたと暴れれば暴れるほど苦しい
まいった・・・
「お前らが間者かどうか、はっきりしたら離してやる」
それまで我慢しろと言う独眼竜の目は相変わらす人を寄せ付けない雰囲気をかもし出す
気持ちはわからなくもない、俺だってその姿だったんだから
さっき飛び込んできたのは・・・伊達成実だったのかな・・・
姿は変わってたけど雰囲気的にあいつだった
前にちょっと遊んだからな・・・
あいつの目はちゃんと周りを見ている、しっかりとした目だった
なんとか、の力になってやってほしいんだが
一人で牢に入れられてるって・・・
あいつはまだこっちの世界に来たばかりだってのに・・・
考えるといてもたってもいられない
「だから違うっての!!」
「お前がそういっても、あの男に騙されているという可能性もあるだろう」
竜の右目が言う
あんたもあんたで何言ってるんだ・・・っ
しっかりしてくれよ本当・・・
睨みつけるが本人は俺を一瞥しただけで何も反応せず
俺の縄の端を持つだけだ
「あいつはそんなんじゃないっ、その辺にいる極々普通の子とかわらないんだよ!」
「じゃあどうやってのり込んできたんだ、こんなとこまでよぉ・・・」
忍びぐらいしかここまでこれねぇだろう
と、とりついてもくれない
さっき説明しただろう、それ!
ちゃんと、とその親友のこと
それに神に口止めされたこと意外は全部言った
信じられないかもしれないけど本当なのに・・・っ
こういうときどうしたらいい?
俺どうしてたんだ?普段・・・
とりあえずが心配だ
それにこの状態はきつい
とりあえず本当ここから切り抜けないと・・・
そんな考えが頭をグルグルと回っていたとき
襖がバッと開き俺の身体がふわっと浮いた
「な・・・」
「梵ちゃんごめんねー、風来坊もらってくわ」
ついでに鍵もー、とくるくると牢の鍵を指で回す
襖から飛び込んできたのは伊達成実・・・
得意そうな顔で二人に笑いかけている
そんな成実を独眼竜と右目は目を見開いて見つめた
さっきまであの姿だったのに・・・
「な・・・っお前戻ったのか!?」
独眼竜が言うと成実は嬉しそうにニヤッと笑った
俺を潰さないように配慮してくれてるのか手の力をゆるめながら縄を解いてくれた
反対の鍵をぎゅっと握り
「あぁ・・・やっぱり人ってのは信用しねぇと・・・な、風来坊」
「!あ、あぁ!!」
片目を瞑って俺に合図を送ってくる
そうかやっぱりか
独眼竜と右目が呆けている間に成実はささっと部屋から逃げる
「助けてひとまず退散だ!風来坊」
「慶次ってよんでくれよ成実」
「えー(笑)」
なんだ(笑)って
成実はそういいながらも嬉しそうに地下へと走る
後ろから右目さんが追いかけてくる気配もするが・・・;
走っていくと牢に閉じ込められているの姿
「!成実さん」
「さんも敬語もいらねぇよ!ほれ」
ガチャンと牢の鍵を外し、俺をひょいっとに渡す
ここは逃げるぞ、と成実がいいの手をひっぱった
いつの間にか仲良くなったみたいだ
「し、成実・・・ありがとう」
俺をきゅうっと軽くにぎり成実にお礼を言う
心配してくれてたみたいだ・・・
慶次ぃ、と走りながらすりついてくる
「ごめんな、俺なにもできなくて」
俺がそういうと、ううん、そんなことない
と首を振る
・・・悔しいな・・・
この状態が歯痒くてどうしようもない
ブンッ
「!!?;よけろっ!!」
「ッ・・・!?;」
の頬をかすめ手裏剣が壁に刺さる
それを見た成実が
「なんてことしてんだ馬鹿野郎!!」
と、本気で怒鳴る
多分独眼竜の黒頭巾達だろう
成実の声に攻撃が弱まる
飛んでくる手裏剣が止み
天井裏かわからないけどぼそぼそと声がきこえてきた
独眼竜の命令というか、曲者が来たから襲ったといったかんじだろう
「こいつらは俺の客なの!絶対手だすなっ」
「成実様、しかし我々は曲者を逃すわけには・・・」
「だから俺の客!!第一梵から直々に命令されたわけじゃないだろ」
そこでグッとつまる黒頭巾達
成実の気迫も凄い
普段のおちゃらけた様子はまったく見えなく
しっかりとした武将の顔
さすが伊達の三傑の一人といわれてるだけある
「もし、こいつらが何かしたとしたらそれはすべて俺の責任であり、俺がそれを取る・・・文句ないよな・・・?」
「ッ・・・わかりました」
「・・・梵に言われたなら俺は何も言えねぇけどよ・・・」
こいつらは俺の恩人で、そして俺らの恩人になる人たちだ・・・
ボソッと一言つげその場を後にした
NEXT
舞台裏(*イメージ崩れ大のため反転*)
佐:わお・・・
親:かっこいいじゃん成実
慶:見せ場だよね
成:あははーもっと褒めてv
幸:褒めるとろくでもないでござるからもう褒めないでござる
成:お前は何も褒めてないだろう真田;;
佐:それにくらべて・・・
政:すまねぇHoney・・・
慶:そんな隅によっていじけてんなよ政宗;
兄:この後よくなる・・・はずだから;
政:ここの馬管理人の言う事はあてになんねぇ・・・
親:泣くなよ独眼竜;
佐:天下の独眼竜がへたれてどうすんの;
幸:汚名挽回するでござるよv政宗殿
政:わざとか?わざとだろ真田ぁぁぁぁぁぁぁ!!(ぶちっ)
成:梵落ち着けって;馬管理人梵のことをなんとか改善しようと足りない脳味噌フル回転してるらしいから
兄:・・・何気に言うなお前・・・ちなみにサインは額だけじゃなく身体の一部に書くでもいいということになったらしいよ
佐:また変更したんだ・・・
兄:ぶっちゃけ書いてから思い出したらしい
親:ぶっちゃけすぎだろう・・・
佐:てかさ、管理人の愛情の偏りがわかるよね
幸:そうでござるなぁ・・・成実どのにかなりよってるでござる
親:でも政宗も愛はあるらしいぜ?
慶:ただ虐め愛になってるけどここは(笑)
兄:ちなみに成実は”しげざね”って打ってるんじゃなくて”なるみ”って打ってるけどなv
成:狽ヘ!!?;;
政:ただ出ないだけだろう・・・
兄:ちなみに”しげざね”って打つと市下座ねとなります
成:狽セれー!!?;てかそれもはや名前じゃないよね;てか辞書登録しようよ;
兄:やりかたをど忘れしたようです(キパッ)
佐:ま、落ち込みなさるななるみちゃん
幸:そうでござるよvなるみ殿
成:わざとだろうこら・・・
親:さて、次回予告『時にはプライドって邪魔にもなるよね』
慶:誰のことかわかるな;
政:・・・・・・
兄:暗いよ独眼竜;またきてやってくれな?;
成:まってるぜ☆
2008 4/13