10話 歴史は苦手なんです
俺の前で一通り泣き終えたは恥ずかしそうに目線を俺から外す
見るとその頬は真っ赤に染まっていて
自然と笑みがこぼれる
最初は警戒していた俺
でも実際一緒に行動してみるとちょっと感性が強い極普通の青年だった
青年って言うか・・・まだ少年に近いと思う
その顔には幼さが見え
多分・・・15〜18くらいだろう
実際の年はわからないけど・・・
どこぞの武田の熱い武将を思いださせられる
は俺に自分のことを知られるのは嫌がっているようだった
気にはなったが本人が嫌がっていることをわざわざ聞く必要もないだろうと言わなくていいと言ったが
後に出てきた神とやらに事情を聞かされ納得した
は俺が思ってたよりも複雑な境遇に陥っていたんだ
他の世界から来て・・・友達を助けるために俺ら武将を元の姿に戻すという使命を任されて・・・
神は俺に手伝ってやってくれと言った
俺は迷わずに頷いた
一人にしておくのはなんとなく戸惑われたから・・・
そう自分の思いのまま神に伝えると
神はにさえ黙っていた事を俺に話した
『・・・これはまだあいつには言わないでくれ』
・・・・・・・・・・
「慶次・・・?」
「ん?なんだ?」
が俺の顔を今度は覗き込んでくる
そんなに時間は経ってないだろうけど回想に浸りすぎたかな・・・
「自称神がな、とりあえず元の姿にもどしても、問題ない武将を教えてくれってさっきから煩いんだけど教えてもらえないかな・・・?」
恐る恐るといった感じで俺を見つめてくる
泣いたことを気にしているのか、
恥ずかしそうに眉を八の字に下げ頬を染め少し俯きがちに俺を覗き込んで・・・
・・・・・・
落ち着け俺・・・は男の子ー、男の子・・・
ちょっとその道に目覚めそうになった自分の中の何かを修正し
激しくなった動悸をなんとか静め
だって、可愛い部類に絶対入るよ・・・は
今しがた聞かれた質問に答える
「んー・・・そうだなぁ、島津のじっちゃんだろ・・・元親に、利たち、武田も大丈夫だと思うし・・・上杉も、あ、でも姉ちゃんがちと怖いな・・・」
んー、と考える
・・・どうなんだろうな
元親はあの性格だから大丈夫だし
まつ姉ちゃんや利たちは俺が保障するし・・・
武田は忍びもおいといて信玄のおっちゃんなら懐でかいから平気だと思うし
謙信もそうだし・・・
あ、独眼竜のとこも大丈夫かな・・・
あと家康とか・・・
「が知ってる武将っていないのか・・・?」
「え、えと・・・んー・・・」
いっぱいいるからこれってのが言えないけどが知っているのならいいんじゃないかなと提案してみる
俺が質問し返したもんでが思考し始めた
「聞いたことあるのは武田信玄、上杉謙信、伊達政宗、織田信長、豊臣秀吉、徳川家康・・・・・」
・・・んー・・・
一応知ってるんだな・・・
聞いてみると
「学校の試験で出たから」
だそうだ・・・
俺、歴史苦手だったから・・・
いや、その前に頭が・・・と、しょぼんとなる
いやいや、落ち込まなくてもいいから・・・
馬鹿でごめんーと涙目になってる彼の頭を撫で考える
・・・勢力が大きいところばかり・・・
とりあえず織田、豊臣辺りは却下だな
面倒だから
「んじゃあ、とりあえずその中から選ぶか・・・武田、上杉、伊達、徳川な・・・」
多分平気だろうこの中なら・・・
まつ姉ちゃんとかどこにいるかわからないし
織田の領土にいてもまいるからなぁ・・・;
地面に4つ名前を書き促す
それを見てはうーんと唸って考えている
あ、もしかして字が読めない?・・・とか
そう聞いたら、蛇みたいな字だけどなんとか読めるよ
という返事が返ってきた
蛇みたいって・・・;;
読めるのならいいんだけど・・・;
「んと・・・ドラマで武田と上杉戦ってたし・・・」
・・・どらまってなんだ?
確かに武田と上杉はよく戦をしているが・・・
その辺はの世界にも知られてるのか・・・?
考えてもきりがないよな・・・まだ何も聞いてないんだから
ゆっくり、聞いていこう・・・
これから一緒に旅していくんだから
「徳川は・・・あれだし・・・」
うーんとぶつぶつ悩む
大丈夫だとは思うんだけどな・・・
ここらなら多分いい奴ばかりだからさ
話せばわかってくれると思うし
そして悩みに悩んでは
「んじゃあ・・・ここで・・・」
地面に書いてある一つの文字を指した
それは・・・
奥州、伊達
奥州の独眼竜のところ
ここも、一時期からなにも音沙汰がなくなっている場所だ・・・
だから俺も島津のじっちゃんが終わって
元親、幸村、家康、謙信、が終わってから行こうかなぁと思ってたんだよな・・・
あ、順番は今近い順で・・・
最近行ってなかったから独眼竜とか、どうしてんだろうなぁ
『決まったか・・・飛ばしてやる、後はなんとかうまくやれ』
神の声が響いたと思ったら
森がざわめき、辺りが輝きだした
の手が俺をぎゅっと包む
夢吉もの髪につかまり目をつむっている
そのままぶわっと身体が浮いた
奇怪な現象
そのまま俺たちの体はその場からあとかたもなく消えた・・・
NEXT
舞台裏(反転!)
佐:今回短っ!
兄:だって、丁度区切りがいいと思ったから
親:てか、次政宗の所かよ!!
幸:ずるいでござるっ!!!
政:まぁまぁ・・・いいじゃねぇか・・・;はぁ・・・
佐:?出れるわりには元気ないねぇ・・・
慶:ははははははは・・・・
政:笑うな慶次・・・
親:あぁ・・・そうだよな、音沙汰がないってことは・・・
幸:決定でござるな・・・
佐:あはははv俺様まじかに見たいなぁv
政:来たら叩き切るぞ・・・
慶:まぁ、まぁ、政宗まだ決まってないからなっ!(ベシベシ)
政:お前のその嬉しそうな顔が余計に腹が立つぞ・・・
幸:でも残念でござるぅ・・・
親:あーあ、でもなんで俺を飛ばすかなぁ・・・ひでぇよ慶次・・・
慶:だ、だって・・・が知ってる所のがいいかと思って・・・;
兄:でも、確か前に元親だけは主人公知ってたんじゃないっけっか・・・(ボソ)
慶:あ”・・・(最初の方を見返し)
政:Aー・・・そういや、元親は親友が使っていたから覚えてるって言ってたな・・・
佐:ちゃんもその事忘れてるみたいだね・・・
親:けーいーじぃぃぃぃ・・・・(がしっ)
慶:ごめんっごめんってー元親ー;髪つかまないでくれよぉぉ;
佐:じゃ、じゃー今回はこの辺で!
幸:次回予告『夢は夢でも悪夢であった』・・・?
慶:今回は大人しめなんだな・・・
政:・・・;
親:まぁ次も見てやってくれな!
佐・兄:ここまで見ていただいてありがとうございましたっ!
2008 3/27