6話  とりあえずおやすみなさい










鬼だ・・・




いや、鬼は俺なんだが、でもこいつはもっとたちの悪い鬼だ・・・
人が嫌がって悶えてるのをわかっていながらそれでもずっと弄り倒してるんだからよ・・・
結局俺は息がマジ苦しくなるまで尻尾を堪能された・・・
もてあそばれた女の気分だぜ・・・(男だけどな俺は)
今は放置されて、なんとか解放されてるけどよ
あー・・・マジで死ぬかと思った
戦で死にかけても、まさか尻尾で死にかけるとは・・・




で、放置してる本人は何かを考え込むように唸っている
てか、こいつもだが俺も順応性が高すぎるような気がする
四国じゃもうちっとこう、警戒心とかが強かった気もするんだが・・・
・・・気をつけねぇとなぁ・・・




ボーっとそんなことを考えていると考え事が終わったのかがこっちを向いて
一言




「お前それしまえねぇの?」
「あん?」
「その尻尾と耳」




・・・・・・
おれにゃ邪魔にしかならないこの物体・・・
仕舞えるもんなら仕舞いたいが・・・・




「・・・?どうやってしまえばいいんだ?」
「・・・俺が知るわけないだろ;あれだ、ひっこめーって願えばひっこむんじゃねぇの?」
「・・・なるほど」



願うのか・・・ザビーみたいだな・・・
出来るかどうかはわからんが一応やってみるだけの価値はあるだろう・・・
駄目元でやってみる、とうんうん唸り始めてみた




・・・・・・
・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・




「お前本気でやってる?」
「やってるよ!!!;;;失礼だな!!!;;」




俺だってこんなのくっつけてる自分に鳥肌たってるんだ!!!;;
真剣にやんねぇでどうするよ;;
でも・・・引っ込む以前になんも反応もしねぇ・・・
の視線が痛いぜ




「・・・こうなりゃ奥の手だ・・・」
「あ?」
「いやいや、こっちの話」




なんだぁ?
人が頑張ってるっつぅのに;;
奥の手がどうとか呟いたはふあぁと欠伸をすると
眠たそうに目を擦った




「てな訳で寝るぞ」
「どんなわけだよ・・・」




見た目からしたらただ単に考えるのが面倒くさくなって
とりあえず寝よう的な判断にしたとかしか思えねぇんだが・・・;;
耳と尻尾は結局引っ込まず・・・
はぁ、と落ち込む俺に




「耳の件はどうにかできそうだからとりあえず今日は寝るぞ」




と、の一言・・・
本当にどうにかなんのか・・・?
・・・まぁそれは信じるとして・・・




「・・・わぁったけどよぉ・・・」




俺はどこで寝ればいいんだ・・・?;
見た目、布団を引けそうなスペースはこの部屋にないんだが・・・
は面倒くさそうにはぁ、と溜め息をつき




「・・・そこのソファあるけど・・・」




と、俺が座っていた物を指す
てか、これ・・・?




「こんなとこで寝るのか?」




布団ねぇのか?ここは・・・
ぐにぐにとそふぁを押しながら言う
ここじゃ狭いだろうし・・・二人も寝れそうにねぇ




「・・・いいよ、俺がそこで寝るからお前はベットで寝ろ」
「べっと?」




なんだ・・・?べっとって・・・




俺が悩んでいるとは呆れたような顔をして
別の部屋のふとんらしき物がのっかっている箱を指差した




俺はそのべっとの傍にいき好奇心半分で触る




・・・もふもふしてやがる
こりゃ寝心地はよさそうだ
それになんか弾むし・・・
どんな原理だ・・・?
バネかこりゃ・・・




俺がべっとの原理を考えていると
が何故か布団をもってそふぁにねっころがった
ここにべっとがあるのに・・・なんでだ?




「・・・・・・・・なんだよ;;」




俺が背を向けているに近づきじっと見つめていたらもぞっと寝返りをうったに睨まれた




・・・目つき悪いなこいつ
せっかく綺麗な顔してるのによ・・・
だいたいこんなところじゃ寝にきぃだろうが




「ここ狭いだろう?」




あっちのがどう考えても寝心地よさそうだし・・・
ここだと身体痛くなりそうだからよぉ・・・




「べっとってので寝ようぜ?」




俺がそういうと目をまん丸にしたが見つめ返してくる
何をそんな驚く必要があるってんだ??




「だってお前のべっとなんだろう?こんな狭い所じゃなくてあっちで寝ようぜ?」
「・・・お前があっちで寝るんだよ、今日は譲るって意味だ、OK?」




おーけ?
独眼竜と同じ異国の言葉・・・
てか譲るってお前気にしなくていいのによぉっ




「だからお前のべっとだろ?なんとかなるって」




動かないにだんだん焦れてきてそわそわする俺
ぐだぐだ言ってたんじゃ埒があかねぇし・・・
あー・・・




「いやいや、無理だって・・・て、うぉ!!!;;」
「ほらほら我侭いわねぇでいくぞ♪」




がぐだぐだ言おうがなんだろうがもう知ったこっちゃねぇ♪
俺もなんだかんだで疲れてんだっ




めんどうくせぇからを抱え上げた俺
それにビクッと身体をはねさせジタバタ暴れるちいせぇ身体
同じ男なのにな・・・
まぁ、俺よりは年は低そうだけどよ
ほせぇのなんのって本当ちゃんと食ってるのかこいつは・・・




「姫抱きはやめろぉぉぉぉぉぉぉ!!!;;;」
「えーいいじゃねぇかよ楽だし」




これから厄介になるってーのに俵担ぎも悪いしなっ
それに軽いし暴れられてもとくに問題はねぇ
なにより女顔のこいつじゃ違和感もなにもまったくねぇしなー
男なのがもったいないぜっ




ひょいっと持ち上げたままべっとに直行
ぽふっとをそこに下ろした
下ろしたは悔しそうに俺を見つめてくる
そんな顔したって怖くもなんともないがなっ




、寝ようぜー」




もふもふと、柔らかな布団と感触を楽しみながら持ち主に声をかける
だが、当の本人はなにやら考え込んで
一言・・・




「お休み姫」




・・・・・・・・・・・




俺の時が一瞬とまった
はそういい、べっとにごろんと寝転んで何事もなかったかのように寝ようとする
俺はそんなの上にまたがった




「・・・・・・・・・なんかいったか・・・?」
「・・・・・・」




・・・・
それは俺には禁句だ・・・




俺はの顔に己の顔を近づけ驚いたように目を開けているその瞳を見つめる
固まるを無視しじりじりと手を身体に這わせる
鬼を怒らせた代償は高いぜ・・・?




「なぁ・・・・・・?」
「・・・・・・」
「それいった覚悟は・・・」




そっとの急所に手をのばし・・・




「できて・・・」




・・・るんだろうな、と言おうとしたときだった




「・・・るわきゃねぇだろうがボケ」




ゴスっ!!!!!




「ガハッ!!」




ズン!!と重い衝撃・・・
俺の大事な息子に何かがもろに直撃
プルプルと震えながらそこを見ると俺がうっかり絡み損ねたの膝・・・




「・・・おま、お前・・・人の大事な子になんてことを・・・」
「大事なら人様の大事な子に手を出すんじゃねぇよ」




フンッと人のことをひと睨みしてそのまま布団にもぐりこむ
情けなく前かがみになって唸っている俺に放置プレイかますとはいい度胸じゃねぇか・・・
ちくしょう・・・可愛い顔してやることは本当えげつねぇ・・・




いつか絶対なかせてやる・・・











・・・・









・・・・・それでも、ちゃんと俺の寝る所は空けといてくれてんだよな、こいつ・・・







ごろんと俺を避けた
隅っこの方にちょこんとより俺の寝る場所をちゃんと空けといてくれていた


























NEXT





双子ズ+@の舞台裏





佐:こんなことをチカチャン思ってたんだね
兄:チカチャンも男の子だもんね
チ:・・・チカチャン言うな・・・;;
佐:だって姫ちゃん言うと怒るもんね
兄:ねー
チ:うぐ;だからって姫はないだろう;
佐:えーと、前回の更新からちょっと時間たってるね・・・;
兄:こっちも停滞か・・・?
チ:違う違う;一応バイトで忙しかったんだよとくにここの連休;
兄:あぁ、足ががたがたになってるな・・・
佐:忍びの足がほしいってのはこのことだよね・・・
兄:忍びでしょ
チ:忍びだろ
佐:俺様じゃなくて;;
兄:えと、やっと一日が終わりました、ようやく次で二日目にはいりますっ
チ:やっと生活が動くぜっ
佐:なるべく次は早めに・・・更新できればいいなぁ
兄:と、青凪がつぶやいてるけど、どうだかな
チ:じゃあ、またな〜





2008 11/4