こんなんでも狼は狼







はてさて




元親を弄り倒した後これからの事を考える


まずは生活面
ここがどこだかもわかってない奴に帰れといっても帰りようがないだろうから
聞いてみたら予想通り帰れないとかいいやがるし
詳しく聞いてみると元親は戦国時代の大名で、テレビを見たことがねぇとか言うし
・・・戦国時代って事は俗に言うタイムスリップ
帰るにはどこぞの青い狸ロボットのタイムマシンというのが必要なわけであって
・・・うん、帰れねぇな
とりあえず面倒だがこれは俺んちで面倒見るべきなのか・・・な、一応




んでこいつの洋服と、歯磨き布団等等・・・
歯磨きなどはその辺のコンビニから買ってくればいい
布団もソファにでも寝てもらえばいい
それがいやなら俺がソファで寝るし
んで問題は服・・・
さっきも言ったとおり俺よりも図体のでかいこいつには合う服がねぇ
てなわけで面倒ながら買いにいかなければならないわけだが・・・
問題はこいつの犬耳と尻尾・・・




「お前それしまえねぇの?」
「あん?」
「その尻尾と耳」




そんなの出てたんじゃ外に連れて行けネェ・・・
てか俺が嫌だ
こんな耳つけている奴の隣歩くなんざ真っ平ごめんだね
女だって嫌だ




「・・・?どうやってしまえばいいんだ?」
「・・・俺が知るわけないだろ;あれだ、ひっこめーって願えばひっこむんじゃねぇの?」
「・・・なるほど」




やってみる、とうんうん唸り始めた犬男
俺はしばらくその様子を見ていたが
いつまでたっても引っ込む様子がない
・・・・・・




「お前本気でやってる?」
「やってるよ!!!;;;失礼だな!!!;;」




いや、だってよ・・・;
やっぱりひっこまねぇのかなこれ;;




だが、知り合いにでかい男はいない
そもそも友達っても服を気軽に仮に行けるような友人はいない
・・・・・




「・・・こうなりゃ奥の手だ・・・」
「あ?」
「いやいや、こっちの話」




とりあえず今日は寝るに限る
もう遅いしな・・・
俺だってバイトで疲れてるんだ・・・




「てな訳で寝るぞ」
「どんなわけだよ・・・」




消えない耳をたれ下げて
恨めしそうに聞いてくる元親
俺の中では自己完結しているんだがな・・・




「耳の件はどうにかできそうだからとりあえず今日は寝るぞ」
「・・・わぁったけどよぉ・・・」




俺はどこに寝るんだぁ?と情けなく聞いてくる男に溜め息をもらしつつ




「・・・そこのソファあるけど・・・」
「こんなとこで寝るのか?」




布団は?とソファをぐにぐに押しながら文句をたれてくる
・・・お前仮にも居候なんだから遠慮しろよと思いつつ




「・・・いいよ、俺がそこで寝るからお前はベットで寝ろ」
「べっと?」




男一人寝るには一応充分な大きさだからこの図体でかいのでもなんとかなるだろう
初日ぐらいは俺が我慢すればいいし・・・




ベットを指し示すと元親は興味を示したのかぽふぽふとベットに触れて感触を楽しんでいる
でかい子供だなと苦笑しつつ
ソファに軽い掛け布団を持っていきねっころがる




・・・なんにしても疲れた・・・




ゴロンと狭いソファの上で寝返りを打つとそこにあったのは元親の顔のドアップ




「・・・・・・・・なんだよ;;」




心臓に悪いじゃねぇか・・・
こいつは俺の寿命を縮めるきか・・・?




「ここ狭いだろう?」




俺の心情を知らずにきょとんと聞いてくる元親
狭いっちゃ狭いけど寝れねぇわけじゃねぇし・・・
そう告げると、むすーっとした顔をし(子供じゃねぇだろうが)




「べっとってので寝ようぜ?」




などと言ってきた
・・・何故




「だってお前のべっとなんだろう?こんな狭い所じゃなくてあっちで寝ようぜ?」
「・・・お前があっちで寝るんだよ、今日は譲るって意味だ、OK?」
「だからお前のべっとだろ?なんとかなるって」




いやいやいや、明らかに重量オーバーだから
けれど彼はいたって真剣
・・・どうしてくれよう、このでかい子供は・・・
うーん、と考え込んでみるが何をいってもこいつは聞かないような気がしてならない
かといってベッドに男二人でねっころがるのも・・・むさすぎる・・・




「いやいや、無理だって・・・て、うぉ!!!;;」
「ほらほら我侭いわねぇでいくぞ♪」




いいのか戦国時代の大名・・・!
あかの見ず知らずの他人と一緒に寝るって;;;
軽すぎじゃねぇのちょっと!!;
しかもお前・・・




「姫抱きはやめろぉぉぉぉぉぉぉ!!!;;;」
「えーいいじゃねぇかよ楽だし」




俺が楽じゃねぇ!!!
お前が楽でも俺には精神ダメージ99%きてるんだよ




と、そんな俺のダメージなんざいざ知らず
ひょいっとベッドの上に下ろされる




・・・・・・
・・・もう、いいや、なんでも・・・
いつか仕返しして同じ屈辱をあじあわせてやるいこん畜生
なんで野郎に姫抱きされなきゃいけねぇんだ・・・
いつかこう、でかくなってこいつに姫抱きを・・・
・・・・・・・
いや、こいつができればもっと軽くなってくれりゃいいんだが・・・




俺が密かにココロでぶつぶつ言ってるとふと何気なく脳裏に思いだしたものがあった
そういや・・・
長曾我部元親って・・・



、寝ようぜー」
「お休み姫」




なんかでみた、元親って姫若子って言われてたって・・・
確か20いくつかくらいまで・・・
てことはこいつ俺より結構年上なんだなぁ・・・
などとのんきな事を考えていたら
ゆらっと横の男が動いた




「・・・・・・・・・なんかいったか・・・?」
「・・・・・・」




真上に何かいるんですが・・・
雰囲気がさっきとまったく違う
犬耳生やした男が目をぎらぎらとさせてちょいとやばめな顔をして俺の事を見て
大変怖いんですが・・・顔が
こう見ると狼って言われても頷ける
もしかして・・・禁句だったのか・・・?




「なぁ・・・・・・?」
「・・・・・・」




何で顔を近づける・・・?
そして身体を押し付けるんだ・・・?




「それいった覚悟は・・・」




んで手が俺の大事な息子に・・・




「できて・・・」
「・・・るわきゃねぇだろうがボケ」
「ガハッ!!」




人の息子にナニしでかそうとしてんだ・・・
とりあえず自由に動かせた膝でデカ物を




ゴスッ!!!!!




と、打ち付けてやった
多分使えはするだろう・・・手加減したし




「・・・おま、お前・・・人の大事な子になんてことを・・・」
「大事なら人様の大事な子に手を出すんじゃねぇよ」




俺の蹴りが効いたのか、雰囲気は元のへたれた物に戻り
悶絶しながらもボソボソ答える元親
自業自得ってのはこのことだな
そういや戦国時代ってそういうの多かったとか聞いたことあるなぁ・・・
こういうの普通なのか?




・・・・・・・・・
まぁいいや・・・
寝よ・・・




俺は元親を放置プレイにして眠りに入った
あー・・・狭いのはおいといてベッドはやっぱりいい・・・



















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双子ズ+@の舞台裏





佐:変態だぁっ
兄:変態だ・・・
チ:うぅぅ・・・狼をアピールしたかったんだっ(多分)
佐:それは管理人の言い訳として聞いといてあげるよ
チ:言い訳じゃないぞっ;;
兄:男の言い訳は見苦しいぞチカ
チ:う゛・・・
兄:それにしても姫ってやっぱり禁句なんだなぁ
チ:言うなってのっ;
佐:襲おうとするくらいなんだねぇ・・・
チ:そりゃ・・・が美人だから・・・こう、ついムラっとだなぁ・・・
兄:男は狼なのよ〜、だからだな
佐:満月とか大変そうだねぇ
兄:狼だもんな、満月になったら理性失って・・・
チ:失わねぇって、俺は鬼ヶ島の鬼なんだっ狼じゃねぇっ
兄:じゃあやっぱ犬か
チ:狽ソげぇっての;;
佐:まぁ・・・ちゃんなら大丈夫だと思うけど・・・
兄:・・・ありゃ痛いよな・・・
チ:・・・・・・使いモンにならなくなったらどうしてくれるんだ本当・・・(涙)
佐:まぁ、大丈夫だって鬼の旦那可愛いところもあるしっ
チ:それはほめてんのか?;けなしてるのかどっちだ?;;;
兄:褒めてる褒めてる(笑)んじゃ次はチカ視点〜
佐:ちゃんありがとね、また次回〜





2008 10/26