ドリー夢小説

「・・・えと・・・」
「・・・・・・・・」

困った、完璧に固まってやがる
そりゃそうだろうな；
犬(不本意だけど）と思っていた生物が人間になるなんて俺だって信じられねぇし

「・・・・・・・」
「・・・おい？大丈夫・・・か？；；；」

ひらひらとそいつの目の前で手を振ってみる
だがピクリとも動きもしない
俺が人の姿に戻った勢いでとんだ湯がそいつの顔や髪をぬらし
なんとも言いがたい姿になっているのに・・・
男であっても女顔のこいつ、目の毒である

「・・・ぎ・・・」
「ぎ？」

ようやく動いたかと思ったら

「ぎゃぁあああああぁぁああああ！！！！」

キーン

鼓膜が破けるかと思うくらいの大きさの声で叫ばれた
おまっ、失礼だぞ！！；；；
そいつは叫んだ後何を思ったのか俺の身体を殴ろうとしてきやがった

「離せ、降りろ、変態っ」
「どわ！！ちょ、おま、落ち着け、落ち着けって！！！！」

仕方なく俺がさっきやられたように手を押さえつける
動きを止めるにゃこれっきゃねぇし・・・
ピタッと俺が腕を押さえつけるとびっくりしたように固まるそいつ
なんか、泣き出しそうな顔だ・・・
そんな怖いか・・・？；俺・・・

「うぅぅ・・・」
「えと・・・その・・・；；」
「・・・男に襲われる趣味ねぇよ」

ボソッと一言言われる

「へ？」

よく見ると俺は素ッ裸・・・
下着も何もつけちゃいねぇし
当然ながら大事な息子が丸見え・・・
しかもさっきこいつの色気に多少やられたのか
少し反応しているとくりゃ・・・びびるわなそりゃ・・・；；；
しかたねぇだろ・・・海の上にゃ野郎共しかいねぇし
ご無沙汰だったんだからよ

と、心の中で言い訳をする

「・・・け・・・」
「へ？」

ボソボソと呟くそいつの声が聞こえなくて
そいつの顔に顔を近づけると

「退きやがれこの変態がぁぁあああああ！！！」

見事なパンチが俺の頬にきまった(バキィッといやな音がした）

「で？」
「だから、俺は・・・変態じゃない・・・」

ぼそぼそと本人曰く、『そふぁ』という物に俺は正座させられている
あの後ぶっ倒れた俺をズルズルとひっぱり
けーさつ？という所に連絡しようとしていたそいつを懸命に止めるように説得し
そいつが着替えて終わるまでここに正座させられたというわけだ・・・

「あんた何？」
「何って言われても・・・；；」

正直どうしていいかわからん
人間だが、さっきの現象を見る限りそれもちっと自信なくなってきているくらいだ
いや、人間だ、うん

俺の思考を知ってか知らずか
深々と溜め息をつくそいつ

「・・・俺は、。あんたにも名前あんだろう？」
「・・・・・・」

簡単に素性明かして大丈夫なのか？と
俺は一瞬と惑った
ここがどこだかわからねぇし、こいつが敵じゃねぇともいえねぇ
偽名を使うべきか・・・？
と考えていると

「・・・ポチでいいか」
「ぽ・・・！？；俺には長曾我部元親って立派な名前があらぁ！！！；；」

こいつは人をおちょくってんのか；；
ポチなんざ犬の名前だろうが！！

そう、怒鳴りつけると
うるさいな・・・とばかり俺の名前を再度確認してくる

「ちょ・・・？ちょかべ？」
「ちょうそかべ」
「ちょうそか・・・長いからちょかべでいいな」
「よくねぇええええ！！！；；；」

長くねぇよ！！；覚えようと思えば覚えられるだろうが！！；；
むすーっとした・・・って奴は
こまけぇなぁとぶつぶつ文句を言っている
ちっとも細かくねぇっての

「じゃあもっちー、おまえはあの犬か？」
「もっちーっておま・・・・・・あれは犬じゃなくて狼だ(多分）」

俺が聞きてぇよ・・・
なんで狼になるんだ俺は・・・；；
その後もその件に関してぶつぶつ問われた
だからわかんねぇって；；
むしろ俺はここの場所の方が気になるんだが・・・

「とりあえず湯をかけたら人になった・・・つーことは・・・」

と、ぶつぶついいながらどっかにいっちまった
なんだ？
ちなみに今の俺の服装は『ばすたおる』という俺の時代で言う手ぬぐいを巻かされた格好だ
ぶっちゃけすげー居心地が悪い・・・；
そいつは数秒後戻ってきたと思ったら湯のみか？
とりあえず湯のみみたいなのを持ってきて座っている俺の真前で止まった

「水をかければー・・・っていうどこかの漫画の落ちか・・・？」

びしゃ！！！！

「ギャン！！！！？」（うぉお！！！！？）
「・・・どこぞのら○まだ・・・」

・・・・・・最悪だお前・・・・・・
泣くぞこら・・・

恨めしげにを見ると、俺よりももっと悲惨な顔をして俺を見下げていた・・・
こう、あからさまに面倒くせーっていう感情が見てとれる
とりあえず俺が思ったことは・・・

こいつ性格あまり良くねぇ・・・（政宗並）

「なんか宜しくねぇ事考えなかったか・・・？」
「ギャンギャン！！！；；」（いてぇいてぇ！！！；；）

思いっきり耳引っ張られた・・・(涙）
散々俺の耳を引っ張ったは、また湯のみをもってどこかへ行った
んで今度もって来たのは俺も知ってる湯のみ

「ほらよ」
「あちぃ！！！！！；；；」

・・・今度の中身は熱々に沸騰した湯だった

「おまっ、火傷すんだろうが！！；；」
「あー、そうだな、ちと熱いか」

こいつは・・・俺の事なんだと思ってるんだほんと；；
お前肌白いなーとぶつぶつまた言われながら俺はぬれた髪をなでる
火傷してねぇか恐る恐る触れると・・・
・・・・・・

「あの・・・何か変なのねぇか？；；」
「元から変だろう」
「おまっ！！；；そうじゃなくて」
「何？」

うあぁあああくそう、話が思うようにすすまねぇ！！；；
俺の頭の上に何かあるんだ！！！
あるんだけど自分の頭の上にあるんで何があるか見えないんだよ！；
それを教えろって言ってるのに！！；；；

自分の頭の上を無謀にも見ようとしている俺に呆れた視線をおくりながらも
そいつは俺の真前に座り、俺の頭の上のそれをクイクイとつまんだ

「・・・・・・；；」
「犬耳犬耳」
「・・・アソバナイデクダサイ・・・」

何で年下のこいつに俺はこんなに遊ばれなければならないんだ・・・？
四国の鬼といわれたこの俺が
落ち込むぞこら・・・

俺が落ち込んでいる間もは俺の耳をくいくいと引っ張ってあそんでいる
さっきの警戒心はどうしたよ・・・ちくしょう；

「って、ふぎゃぁ！！！！；；；」
「おぉ、くっ付いてるくっ付いてる」

なんだ？今なんか電流が走ったぞ？；；
は俺の後ろに回りこんで尻尾を・・・

∑！！！？

「って、尻尾―――――！！！！！？；；」
「おう、もっふりしてるぞ？」

もふもふと俺のし、尻尾？をなでる
なんか楽しんでないか？おい・・・
俺の正体とかどうでもいいのかこら・・・
そう聞いてみると

「犬耳の変態だろう？」
「変態じゃネェ！！；」

もう俺の瞳から汗が流れ始めるぞこの野郎・・・
思わず両手で顔を覆う
その間にもは俺の尻尾を堪能中

「・・・あの、くすぐったいんだが・・・」
「我慢だもっちー」
「我慢って・・・ぅあ」

ビクンと身体がはねた

「あの、・・・ちょ、やめ・・・；；」
「お？」

ぐにぐにぐに

止めろっていってんのになんでよけいにやるかなぁあこいつは！！！
そう怒鳴りつけると

『おもしろいから』

の一言が返って来た

・・・・・・・・・

四国帰りてぇ・・・ちくしょう・・・

その後さんざんの手で俺はもてあそばれたのだった

ＮＥＸＴ

双子ズ＋＠の舞台裏